
発売開始は1949年。それ以来ずっと、世界の人を魅了し続ける「Yチェア(ワイチェア)」(「CH24」)。和、洋、そしてモダンと、どんなシーンにも溶け込む佇まい。そして、程よいすわり心地は、Yチェアを所有する満足感となり、その満足感はずっと、そしてずっと「Yチェアを買ってよかった」との思いを支え続けます。
Yチェア、コンフォートマートはオリジナルのシートパットと共にお届けです。
お椅子はずっと使うもの。そのためのメンテンス、カールハンセン&サンは他の海外メーカーよりも充実しています。ジョイン部分が外れたり、部品が壊れたりしたら5年の間は無償保証。以降でも、きっちりとメンテナンス部門がサポートします。10年や20年後、保証期間が相当過ぎてしまい、「メーカーに頼むのもちょっと気がひけるな」という方は、私たちの家具修理/修復専門のスタッフに気兼ねなくお声掛け下さい。適切なアドバイスをさせて頂きます。
オーク材
CH24(Yチェア)に使われるオーク材、その多くの原産地はドイツ。原産地ドイツから、運ばれたオーク材はデンマーク国内で製材、そして乾燥され、Yチェアのパーツ毎に裁断されます。
はっきりとしたした木目。Yチェアのオーク材は「ホワイトオーク」に属するもので、日本で「ナラ材」として流通してものとは少し木目が違います。ナラ材に比べ大らかではっきりとした、そして直線的な年輪が特徴です。経年変化はナラ材のそれとほとんど変わらず、色の濃い黄色へと変化していきます。
オーク材は導管が大きく、その導管に汚れが詰まったり、点々とした汚れが出てくることがあります。特に背もたれからアームとなるトップレールは手に触れる機会が多く、汚れが着きやすい箇所でもあります。
汚れが目立って気になるようでしたら、市販の「ラッカーシンナー」やレモンを絞った「レモン汁」で丁寧に拭いてみて下さい。綺麗になると思います。拭いたあとは400番手のサンディングペーパーで木肌を綺麗にしてあげて、木部用オイルやソープ水等で仕上げ直しをして上げ下さい。
「オイル仕上にしようか、それともソープ仕上にしようか?」とお悩みのお客様、とっても多いのです。以下、お店に展示してもう1年以上も経つ、「オイル仕上」のYチェア、そして「ソープ仕上」のYチェア、様々か角度から並べて写真を撮ってみました。写真の中、右側が全て「ソープ仕上」のものです。
ソープ仕上、お届けされ箱から出した時「白いなー」と感じると思います。ですが、その「白さ」はオーク材本来の経年変化で必ず濃い黄色へと必ず変化していきます。またオイル仕上を箱から出された時、オーク材本来の色がオイルで濡れ色になりしっとりしている雰囲気です。この「しっとりさ」はオーク材本来の色の変化(濃い黄色)、そしてオイルの黄変により、ソープ仕上げとほとんど変わらない濃い黄色へと変化していきます。ただ、艶感はソープ仕上の方が薄く、オイル仕上の濃い感じです。この艶感もずっと使っていくとほとんど見分けが付かない差となります。
使い始めの「白さ」を望むのか、或いは「しっとりさ」を望むのか、こんなところが判断基準になるかと思います。どちらも5年、そして10年後にはほとんど変わらないお色へと変化していきます。
お手入れ方法、オイル仕上のものはオイルを塗り重ねていくお手入れ方法、ソープ仕上のものはソープ水で汚れを洗い流しながらソープ成分を材に含浸させる方法。汚れが取れているのは断然ソープ仕上のお手入れ後です。オイルを塗り重ねても、汚れは落ちません。オイル仕上のものでもソープ水で汚れを落とした後、オイルを塗布するというやり方で綺麗にはできますが、正直そこまでしてお手入れしてYチェアをお使い頂いているお客様に会ったことありません。お手入れが簡単なのはオイルを塗るだけのオイル仕上のYチェアです。
ビーチ材
1950年代からの乾燥技術の発達により家具に使われ始めた材です。それまでは乾燥過程で反りや割れが多く、基礎材や曲木用の材としての使い道しかありませんでした。
製材した時に現れる材の色はあかちゃんのほっぺのように薄くピンクがかっています。質感はもちっとしてすべすべ。導管は細く、きめ細やかな木理が特徴です。年輪に荒々しさがなく、木目の認識が難しいほど優しい雰囲気を持つ材です。乾燥が進むと、ピンク色がなくなり、硬そうな白い色になっていきます。経年変化で濃い黄色へと変化するのはオーク材と同じです(下の写真をご参照下さいませ)。
材に小さく細い胡麻のような斑があるのも特徴です。
白い材なので、汚れが着きやすいトップレールは早い段階で色が濃くなってきます。汚れが気になるようでしたら、市販の「ラッカーシンナー」やご自身で作る「ソープ水」等で汚れを落として下さい。そのあと素地調整で400番手のサンディングペーパーで軽く研磨して頂いたあと、オイル仕上げのものは、市販の木部オイルを塗り込んで下さい。とても綺麗になると思います。
ペーパーコードは3本の紙を撚って作られるものです。耐久性は非常に高く、普通にお使い頂いて15年程は保つと言われています。CH24(Yチェア)にはこのペーパーコードが数百メートル使われています。お買い求め頂いたあと交換時期となりましたら、お気軽にお声掛け下さい。私共からお手配をさせて頂きます。

機械加工が進んだ現在、CH24(Yチェア)の多くの工程は最新の木工工作機械でなされます。それでもなお、多くの人が椅子作りに携わっています。「木を伐採する人」、「運ぶ人」、「裁断する人」、「乾燥する人」、「製材する人」、「部品を作る人」、「曲げる人」、もっともっと沢山の人が携わり、皆さまにお届けされるCH24は作られます。
CH24を作ることに携わる人の多くは自宅でCH24を使っています。それは、デンマークだから値段が安いとの理由からではありません。 CH24の価格はデンマークであっても日本とそう大差ありません。自ら作る椅子だからこそ、その椅子がいい椅子だと分かるからです。
昨今の世界の経済情勢、第三国で作られ輸出され、使う人の顔がみえない環境で作られる椅子が多くあります。そんな椅子とは一線を画するCH24、作る人が誇りを持ち自ら使う椅子。お安いとは言えないお値段です。ですが、何年もそして年十年もお使い頂き、そのお値段を超える価値を是非お感じ下さい。コンフォートマートがお手伝いさせて頂きます。ご質問等がございましたら、お気軽にお尋ね下さいませ。