ハーマンミラー本社へ行って来ました！！～イームズハウス視察「僕達は昔からイームズが好き！」～

イームズハウス視察　「僕達は昔からイームズが好き！」

前日本社を出発し、それからすぐにロスアンゼルスへ向けて出発しました。そしてこれが今研修ツアー最後のイームズハウス視察です。

[イームズハウス]
チャールズ、レイ・イームズにより1949年建築。
雑誌「アーツアンドアーキテクチャー」の「ケーススタディ・ハウス・プログラム」という連載プログラムにより着工された。平均的な市民にも買う事が出来る予算で建てるということをテーマの一つとして８人の建築が参加した。
イームズハウスはこのうちプログラム#8を担当し、建築資材を全て市販のカタログで買える既製品でまかない、建築された。

サンディエゴ付近の高級住宅地の小高い坂を上って行くと、ユーカリの木々のトンネルが迎えてくれました。

そのトンネルをくぐっていくと、赤や黄色や青の鮮やかな色彩のパネルが張ってあるイームズハウスが見えてきました！
ハウス自体は2棟に分かれており、その間をサンルームが繋いでいます。
最初、イームズはこのハウスを丘の斜面に沿って建て、ハウスが空中に浮いているような設計をしましたが、それではハウスが自然と隔離していると考え、部屋と部屋の間にサンルームを挟む、より自然と融合した今の形の設計に変えたとの事です。

さすがに造りがプレハブという事で、築64年のイームズハウスはあちこち傷んでいました。そのため一般の人は中には入れないのですが、ハーマンミラーの関係者という事で特別に中に入らせて頂きました！私達の後にも日本人らしき人達が見学に来ていました。イームズハウスをもっとも多く訪れるのはドイツ人、スイス人、そして日本人との事です。

中はとにかくチャールズとレイのおもちゃ箱のようで、本当にたくさんの世界中のおもちゃや民芸品が飾られていました。中でも可愛らしかったのはベッドルームのあるロフトから1階の床まであるお手製の木琴でした。ここに木のボールを落とすと、何ともオリジナリティ溢れる音楽の出来上がり。心憎い演出です。

交友関係の広かったイームズ夫妻は、ここにチャップリン夫妻やイサム・ノグチ夫妻等たくさんの友人を招いて、彼らが撮った映像を流しながらお茶会を楽しんだと言います。

このイームズハウス視察を終えると、今回のハーマンミラー研修は終わりました。本社研修ツアーに行く事が決まるまで、ハーマンミラーの製品について、私は見た目のデザインと機能面のささやかな知識でしかとらえていませんでした。

それが実際本社で働いている人の話を伺う中で、その製品にどんな思いが込められているのか、どんな人達が製品を造っているのかというのを知ることが出来ました。ですから今は同じ製品を見ても、働いていた人の顔や話していた内容が頭に浮かびます。

Gurbさんが話していたように、ハーマンミラーの製品は問題解決のため探求し続ける中で生まれ、それは時に業界に一石を投じる行為でありました。それは時に短期的な利益を損なう場合もあったと思います。しかし、そうしたリスクを許容しリスクに挑む姿勢を尊重する社内文化がある。これがハーマンミラーが人びとの生活に愛される製品をつくり続けられるる大きな理由だと思いました。