「オーク材の木理と質感は大好き、でも、もっと濃い色のものがあればいいのに」と思っている方に朗報です。オーク材にオイルステインを染み込ませ、濃いお色に仕上げたY チェアがあるんです。着色するステイン材、地球環境にあまりよくない物質が使われているのが常。ですが、地球環境を考えた持続可能な商品つくりに主軸をおいているカールハンセンは違います。酸化鉄など、環境に優しい原料を使い、オーク材のタンニン分と反応させ色を濃くする作用を持たせる等、いつもと違った色付け方法のものです。

ステインや反応から色を濃くする仕様は素地のオーク材の状態によって部品毎にその色にブレが生じます。そんな色ブレは天然資源を使って作られるものなら当たり前のことと割り切り、これからの地球環境のことを考えながらも、インテリアに妥協したくない方々のために作られた仕様です。

色ブレのこと

画像の通り、色がよく入っている箇所、そしてそうでない箇所、素地の状態によって変化がございます。また、椅子全体の色を合わせるためのラッカー塗装などを使った最終仕上げをしておりませんので、椅子のパーツ毎に若干の色ブレがあ場合があります。予めご了承下さいませ。

ペーパーコードについて

使用具合や使用環境によって一概には言えないのですが、私たちの経験から15年から20年は張替をせずそのままお使い頂けるかと思います。

お届けした座面／背面に張られたペーパーコードは「ピンッ」と張られています。ですが、使用と共に繊維が伸び、少しづつ緩んできます。身体の線に沿ってのその緩みから、座り心地が極端に悪くなるということはありません。ただ、お届けされた時の座り心地とは少し変化していきます。また、見た目も「生活の跡」がつき、いい具合に「皆様の椅子」になっていくかと思います。この過程での張替はまず必要ないかと思います。

張替はペーパーコードが擦れて何箇所か切れてしまった段階でのことです。ここまで来るの一般家庭で15年から20年かと思います。使用頻度が低い場合はそれ以上の寿命となることも多々です。

ペーパーコードの張替、お気軽に当店にお尋ね下さいませ。メーカー、或いは信頼のおける専門の業者様を通じて、満足頂ける仕上がりをご提供致します。

色褪せないデザイン

デザインの歴史は「リデザインの歴史」。「元祖」があり、その元祖に対して、時代背景、そしてデザイナーの意図を反映させ、より良いものにしていくことがリデザイン。

ウェグナーはこのリデザインの名手。そして、このCH24（Yチェア）はその真骨頂です。

椅子はアート（芸術）ではなく、工業製品。工業製品とはその時代の技術、そして流行を反映させ、以前よりもよりよくなる製品のこと。リデザインの名手であるウェグナーがデザインした多くの椅子は1950年代から1970年代製。デザインされてからすでに半世紀以上も経っているにもかかわらず、いまだに多くが生産され続けています。時代に左右され短命に終わることの多い工業製品らしからぬ現状です。

CH24がデザインされたのは1949年。様々な時代を経ることで宿ったこの椅子の普遍性がそれを可能にさせているのではないでしょうか。

Yチェアの歴史

師事したコーア・クリントのもとで家具デザインを学んだウェグナー。その頃彼はウィンザーチェアやシェーカーチェアを自分なりに解釈し、そしてリデザインをすることで椅子デザインを学びます。

オーレ・ヴァンシャーが著した本「Furniture Type」の中に掲載されていた明朝時代の中国椅子を見たウェグナーは曲げ木で作られた笠木に注目。そしてこの椅子が釘1本も使わないで指物だけで作られていたことに関心を示します。この着想から生まれたのが「China Chair」。この椅子はフリッツ・ハンセンから販売。そして続けて、「The Chair」がデザインされます。 チャイナチェアがデザインされてから約5年後、カールハンセン＆サンからやってきた依頼、それは「チャイナチェアの系統を継ぐ食卓椅子」です。そして、1949年にその依頼は「CH24」（Yチェア）として結実します。

チャイナチェアやザ・チェアは笠木（バックレスト）が前脚の辺りまで来ています。これでは、テーブルと一緒に使った時、身体の出入りができません。また重さもありましたので、簡単に椅子を引いたり入れたりすることができなかったのです。また、食卓椅子となると、一度に数脚を買って頂く事になります。チャイナチェアやザ・チェアは手加工の工程が多すぎ、価格を抑える事できなかったこと、そして一度に沢山生産できないことがあり、食卓椅子にはなり得なかったのです。

これら全てを解決したデザインがCH24（Yチェア）でした。バックレストは身体を動かしてもきっちりとホールドしてくれる位置ぎりぎりにまで伸び、それを支える後脚を大きくカーブさせることで、身体ので出入りが楽になっています。またY型のスポークがその支えの補助をしながら、背もたれの役目も果たしているのです。また一度に多く生産できるように、機械加工で加工できる部品の点数を多くし、価格を抑え、食卓椅子として一度に数脚まとめ買って頂けるようにしました。

実はこのCH24、デザインされてから数年は全く売れなかったといいます。ですが、その数年後にはヒット商品となり、それが今も続き、北欧チェアの中では最も認知度の高い椅子となっています。

Y型の支柱はウィンザーチェアの名残、椅子全体の趣はシェーカーチェアの名残、笠木の曲げ木は明朝時代の中国の椅子。この全ての意匠がウェグナーという「媒体」に通され、歴史に名を残す名作椅子となったのです。

Hans J. Wegner（ハンス J. ウェグナー）

1914年、デンマーク・トゥナーに生まれ、14歳で家具職人の見習いとしてデザインの世界に足を踏み入れる。
17歳でに指物師の資格を取得し、その後、国立産業研究所で木材についての専門的な研究を重ね、22歳（1936年）からはコペンハーゲン美術工芸学校でデザインの勉強を始める。
卒業後の1940年から、アルネ・ヤコブセンとの共同プロジェクトで、オルフス市庁舎の家具のデザインを担当。
1943年に独立し、現在に至るまで500脚以上の椅子をデザインし、国内外を問わず多くの展示会では数々の賞を受賞している。2007年没。

当店オリジナルシートパットをプレゼント

Yチェアの購入1脚につき1枚、当店がYチェア専用に作ったシートパットをプレゼント。

Yチェアを当店からお買い求め頂きましたら「専用シートパット」をプレゼントしております。CH24のご注文後に以下のバナーをクリック頂き専用ページからお申し込み下さいませ。お買い求め頂いた数だけプレゼントさせて頂きます。

脚カットサービス

以前日本国内で販売されていたYチェアの座高は43cm。そして現在は45cm、EU規格との統一規格となっています。私たちの身体が以前と比べ大きくなったといえど、「以前の座高43cmの方がいい」と希望される方の数が非常に多いというのは事実です。

税別10,000円の追加で座高43cmになるようデンマークの製造工場で脚先をカットし、お届けすることも可能です。ですが、特注扱いとなりデンマークへの発注後、お手元に届くのはご注文頂いてから4ヶ月から6ヶ月先。

そこで、当店の工房で無料の脚カットサービスを始めました。ご注文の際に脚カット寸法を備考欄にお書き下さい。単位は1cm刻みでお願い致します。例えば、以前の国内仕様（座高43cm）にするには「2cmカット」です。

無料でカット致しますが、いくつかお約束がございます。必ずお約束にご納得頂いた上でご依頼下さい。

特に「1.」についてはお気を付け下さい。これまで多くの脚カットを行ってきましてがこのことが原因で問題となったことは一度もございませんが念の為にご記憶下さい。

左が2cmカット済

追加料金を頂く製造工場での脚カットは完成品への脚カットではなく、前脚、そして後脚の部品毎に部品の状態でカットを施します。「部品カット」から出来上がる脚カット商品、そして当工房での「完成品カット」から出来上がる脚カット商品、寸法、デザインに違いはありません。

2cmの脚カット済みの左のお椅子の下にカットした寸法と同じ2cm厚の板を入れ、脚カットをしていないお椅子と並べてみました。そして、下の板が見えないように画像をトリミングしてみます。

お分かりの通り、左右のお椅子に変わりはありません。

メーカー工場での脚カット、そして当店工房での脚カット、お届けするお椅子は同じものとなりますが、先述の通り、通常あるメーカー保証はお受け出来ない旨予めご了承下さい。

脚先

画像の通り、お椅子の脚先は様々な状態となっております。お椅子の脚先の状態は不良対象外となります。予めご了承下さいませ。

メンテナンス方法

【ペーパーコード】
ペーパーコードは樹脂を含浸させた紙製のコードで、元々は収穫した麦などを束ねる等の用途で使用されていました。それまで使用されてきた籐などに比べ、品質が全体にわたり均一であることや座面として十分に強度があること、さらに使用感も優れている等の理由から1940年代より椅子に用いられたと言われています。適度な柔軟性があるためご使用の頻度により多少の伸びが生じます。また、表面加工を施していない為におこる経年変化も特徴です。

−−お手入れ方法−−
掃除機でペーパーコードの間のホコリを取り除いて下さい。、濡らしてしまった場合は軽くたたくよにして水分を取り除き陰干し、完全に乾燥するまで使用を避けて下さい。無理にこすったり濡れたまま使用されますとペーパーコードの寿命を短くする場合があります。

【オイル仕上げ木部】
オイル仕上げは表面に塗膜を作りません。導管へのオイルを染み込ませ、固まらせるタイプです。そのため、塗膜がある塗装に比べ、水気や汚れに対する耐性は劣ります。ですが自然の風合いと手触りは塗膜がある塗装に比べ断然優れている塗装です。普段のお手入れは乾いた布で汚れを落とすだけで結構です。オイル仕上げを繰り返すことで、水気そして汚れへの耐性が上がりますので、買ってすぐは年に数回のお手入れをおすすめします。その後は年に一度程度で問題ないかと思います。

オイル仕上げの家具のお手入れは以下の手順で行ってください。

！！ご注意！！
オイルが付着した布やスポンジは自然発火する危険性があります。ご注意下さい。オイルが付着した布、スポンジ、紙は必ずメタルまたはグラス容器に密閉し自然発火しないように保存してください。また破棄に際しても同様です。

納期／お届け方法

通常お届けまで5ヶ月以上頂戴致します。商品入荷後、お届け日のご相談のためご連絡をさせて頂きます。

【お届け方法】
送料無料にて通常の宅急便にてお届けを致します。大きなお荷物となりますことから、頂戴しますお届け時間帯指定について、配送トラックの物量によりましてはご指定通りとならないことがございます。大変申し訳ございませんが、予めご了承下さい。また、送料無料サービスにおいて、梱包材処理／設置込み／不要家具引き取りなどのサービスが入った便でのお届けはおこなっておりません。

キャンセル不可商品

お届けまでに相当なお日にちを頂戴致しますが、ご注文のお品はデンマーク現地発注となりますことから、ご注文後のお客様都合でのキャンセルは一切不可となっております。予めご了承下さい。

返品・返金

お客様都合のご返品、ご返金は承っておりません。発送させて頂くお品は全て検品させて頂いております。不自然な傷やがたつきがあるお品については事前にメーカーと連絡を取りながらお客様にお届けする前に未然に防いでおります。運送途中の事故などで発生します不具合につきましては、交換にてご対応をさせて頂きますが、商品の調達にお時間を要する場合がございます。予めご了承下さい。

カールハンセン＆サンが作っています。

カールハンセン＆サンは1908年に創業、1940年代頃には大量生産可能な工作機械の導入やウェグナーとの協業により会社の規模や知名度が飛躍的にアップします。

ウェグナーをはじめ、ボーエ・モーエンセン、コーア・クリントなどといった往年のデザイナーの名作を作り続けつつも、現代のデザイナーとも積極的に取り組みをすすめ新しい可能性へと挑戦し続けています。

機械加工を得意とし木家具のイメージが強い同社ですが、クラフトマンシップを大切にし高い技術力と品質を維持。素材は違えど商品に対する強いこだわりを持ち、腕のいい職人達の手によって一つ一つ時間をかけて丁寧に制作されています。

商品仕様／サイズ

お支払い方法

代引でのお支払いができない商品となっております。お支払いは事前のお振込、或はクレジットカードでのお支払いで何卒よろしくお願い致します。

御注文前に必ずお読み下さい。

1. 本製品は天然木を使用しているため商品により一点一点の木目・質が異なります。持ち味としてご理解下さい。
2. ご利用のモニターの設定により、色・素材の見え方などが実際の商品と多少異なる場合がございます。
3. ペーパーコードの座面にお座り頂く際には紙と紙が擦れる「ギュッ」という小さな音が鳴ります。
4. 本来の用途以外では使用をしないでください。
5. 上記を理由とする返品・交換はお受けできません。
6. 開梱・組立・設置等に関しましては承っておりません。予めご了承下さい。
7. 弊店はカールハンセン＆サンの正規販売店です。お届けさせて頂くお品は全て、国内仕様品となります。
8. メーカーからの5年保証（強度・構造体に関わる破損）が付いております。
9. お使いの前には、必ず商品に付属しております、商品説明書をご一読下さい。
10. 一旦御注文を頂いた商品について、お客様都合でのキャンセルをして頂く事ができません。予めご了承下さいませ。