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Artek(アルテック)設立へ

建築の名声に裏書きされた家具が良くて安い・・・・

1930s Finnish furniture imported by Finmar Ltd. displayed by Bowman Brothers

今の時代でもありそうな販売戦略なのですが、イギリスでのAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの家具が爆発的に人気になったのは、「建築の名声に裏書きされた家具が良くて安い」です。第二次世界大戦が始まるまでイギリスへの家具出荷額は驚異的です。Artek(アルテック)からイギリスへの出荷は全ての輸出の中で75%を占めるまでなりました。1930年にストックホルムで開催されてモダンデザインの展示会でAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)と交流を持ったイギリス人ジャーナリストMorton Shand(モートン・シャンド)は彼の家具デザインに並々ならぬ将来の予感します。2人は共通項が何点かあり親密な関係になります。両人とも多言語を操り(Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)はフィンランド語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、Morton Shand(モートン・シャンド)は英語、ドイツ語、フランス語)、両人共現在当時の街づくりや建築への考え方に批判的、そして両人ともスナビッシュなところも似ていたということです。

Morton Shand(モートン・シャンド)の人脈、広告戦略、見せ方、で成功した「Fortum & Mason」(フォートナム&メイソン)でのAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの家具の展示会(1933年)「Wood Only」で様々な会社からイギリスにおける独占販売権のオファーを多数受けました。Morton Shand(モートン・シャンド)は出資を募り、展示会の翌月(展示会は1933年11月)にAlvor Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの家具専売的に取り扱う「Finmar」という会社を設立します。

ロンドンにはすでにASKO社という成型合板で作られたフィンランドの家具を販売する会社が存在し、「Isokon Stool」等の販売を開始していました。ですが、その販路は限られており、ロンドン市民へはAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの家具がロンドンへやってきたフィンランド製の最初の家具だとの印象だったそうです。

“Furniture of the Future for the Home of Today”(未来の家具を今日のお家へ)

当時FInmarが掲げたアアルトの家具に対して使った広告コピーです。

当時の為替レートの関係、そしてイギリスと比べ、格段に労働賃金が安かったフィンランド製のものは安かったのです。

1930年代、モダン家具が民衆に受け入れ始めた時代でした。ですがイギリスは1929年からの世界恐慌を引きずり、経済も「そこそこ」で、民衆は高い家具は買いたくても買えなかったのです。ドイツ製、あるいはイギリス製のモダン家具はお値段が高かったのです。雑誌などで見るインテリアはかっこいい、でも市民が買えるよなお値段ではなかったのです。モダンデザインの木製の家具、しかもかっこいい。Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の建築物からの名声も雑誌などで知られ始めていました。プライスタグを見た市民は驚きです、「こんなお値段で買えるの!」。しかも経済が上向きになっている時代と重なりよく売れたと言います。

アアルトにArtek(アルテック)が必要だった訳

Artek設立時のマニフェスト

Artek(アルテック)の設立の理由を端的にまとめると以下になると思います。

  1. 人気の影でAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)自身が家具の需要に対応できなくなっていた。
  2. フィンランド国内需要はまだまだ未開拓だった。
  3. Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)は商売ではなく、建築家としての仕事に集中したかった。

上記3つを解決するために会社は設立されるのですが、その設立理念は、概念だけであったバウハウスからのモダニズム*を民衆レベルで実践していくことでした。

*モダニズム ― 過去の装飾を用いた様式建築を否定することから始まり、やがて合理的、機能的な建築を理想と考える近代建築運動

1935年の10月にArtekが設立されます。

1935年10月、ヘルシンキの芸術家が集うことで有名だった「コニングレストラン」で上記の7人に加えて、あと1人、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の家具を独占的に製造していた「Huonekalutehdas Company」の専務O.W.Puhakkaが参加してArtekの設立について話し合いがもたれ、4人の役員を選出しました。 Alvar Aalto(アルヴァー・アアルト)、Anio-Marsio Aalto(アニオ=マーシオ・アアルト)、Nils-Gustav Hahl(ニルス=グスタヴ・ホール)、Mairea Gullichsen(マイレ・グリクセン)の4人です。そして同じ年の12月には会社内に2つの事業部ができます。1つは「Art Department」、Nils-Gustav Hahl(ニルス=グスタヴ・ホール)が事業部長として主に就き、フィンランドにおける芸術の啓蒙活動をしていくことが目的。そしてもう1つがAnio-Marsio Aalto(アニオ=マーシオ・アアルト)が事業部長として就いた「Industrial Art」です。モダニズムに即した新しいデザインを創造していくこと、そして国内外のデザイン作品を紹介そして販売していく部署です。経営的なことは基本的にNils-Gustav Hahl(ニルス=グスタヴ・ホール)が担うということでスタートしたようです。

Artekの設立と同時にAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)はもとの建築家としての仕事に専念することができるようになりました(ほとんど会社の経営には関わらなかったといいます)。これはArtekの設立により財政的に非常に楽になったことも影響していると言われています。Artekの売り上げ25%がAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)に入る契約だったのです。また家具製造をしていた「Huonekalutehdas Company」については30%のマージンが入る契約になっていたということです。「ちょっと多いな」との印象ですが、「Huonekalutehdas Company」についての契約には「もし期待通りに製造ができないことが分かったら即座に海外やその他の製造工場へ契約を移す」という脅し的なことも入っていたということで、必死に仕事をしていたんだろうなと想像できます。

「Artek」、名前の由来

「Artek」(「Art」と「Technology」を掛け合わせた造語)というブランド名(会社名)を誰がいつ作ったかについては謎となっているのですが、不思議な名前であることは間違いありません。例えば、当時家具製造で有名だったドイツの「Thonet」、アメリカの「Knoll」などは創業者の名前。そして当時から有名だったガラス製造の「Ittlala」は製造工場の土地の名前。当時、こういったネーミングが普通だったにもかかわらず、わざわざ造語です。それだけ、理念遂行が相当先行した会社であったことがいえると思います。

1923年にヴァルター・グロピウスがバウハウスでの最初の展示会において「Kunst und Technik: Eine neue Eihheit」(「芸術とテクノロジー:新しい調和」)という有名な講演をしています。この講演のタイトルに影響を受けているこは間違いないと思います。この講演のあと1933年に社会主義勢力の影響でバウハウスは廃校に追い込まれますが、開校の意志を引き継ぐべくMoholy-Nagy(モホリ=ナジ)はロンドンにたどり着き、仲間に呼びかけますが、うまくいかず、1937年にアメリカに亡命します。アメリカシカゴで「ニュー・バウハウス」を設立して、そのあとはイリノイ工科大学で意志は引き継がれていきます(有名な写真家の石元泰博氏はこの時代のイリノイ工科大学出身です)。Moholy-Nagy(モホリ=ナジ)の親友であったAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)が彼の意志を継いで、イギリスでもなく、アメリカでもなくフィンランドの1935年にバウハウスの流れを受け止めるようにArtekという会社を設立したことはなんだかとっても心に残るものがあります。

Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の家具に夢中になるインテリア業界

スイスの家具卸会社「wohnbedarf 」(「ヴォーンベダルフ」)もイギリスできた「Finmar」と同じように、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの家具に夢中になりました。彼の家具をスイスに紹介したのは有名な評論家のSigfried Giedion(ジークフリート・ギーディオン)、現代建築の会合で何度も交流を持ったAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)はスイスでの家具販売をSigfried Giedion(ジークフリート・ギーディオン)に任すことになりました。ただ、コミュニケーションがうまく行っておらず、フィンライドから荷物が届かないヴォーンベダルフはAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)がデザインしていないにもかかわらず、あたかもAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)がデザインのように見せかけて別の家具を紹介したりと、「正しい商売」をしていなかったようで、この会社は一旦1936年に倒産をしてしまっています。

「スタンダードライン」と「ドローイングオフィス」

Viipuri CIty Libaray in1933

Artekが世に紹介する家具のほとんどはViipuri CIty Libaray(ヴィープリ図書館)のプロジェクト、そしてPaimio Tubeculosis Sanatorium(パイミオのサナトリュウム)に納めた家具です。その家具の素材や色や仕様等のサイズを変えて市場に合わせるように発表をしていき「スタンダードライン」と呼ぶようになりました。また、1936年にできたArtek内の「ドローイングオフィス」はAnio-Marsio Aalto(アニオ=マーシオ・アアルト)が主導するデザイン事業部でAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)がデザインする建築の内装インテリアを担当したり、内装インテリアだけのコントラクト業務を担っていました。この「ドローイングオフィス」が担当した内装の中にはあの有名な「Savoy Restaurant」や「Villa Mairea」も含まれています。この「ドローイングオフィス」でデザインされた家具やインテリアやファブリックも「スタンダードライン」としてラインナップに随時追加されていきました。

アートと自然で普段の営みを豊かに

Viipuri CIty Libaray(ヴィープリ図書館)のプロジェクトや、そしてPaimio Tubeculosis Sanatorium(パイミオのサナトリュウム)のプロジェクトはAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の建築への名声を揺るぎないものにしました。ただ、彼がどうして、これほどまでにフィンランド国内で尊敬されているのか、それは、「いい建築物を建てた」との誉ではないと思います。フィンランド国民の生活の質をアートによって底上げしたことに由来するのではないかと思います。「ヴィープリ図書館」も「パイミオのサナトリュウム」も一般の国民が使う施設です。バウハウス等の概念的なデザインや、そしてそれまでの装飾主義的なデザインは、実は民衆からは縁遠い存在でした。素敵なデザインの建物が周りに建てられたり、そして雑誌や新聞に掲載されたりしているが、自分達やその周りの人達が住んでいるお家や家具を見渡し時に、「他所は他所だよね」とがっかりしたと思います。

それが、Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)の存在によって一気に身近になったのだと思います。「ヴィープリ図書館」を使った人達、「パイミオのサナトリュウム」で入院生活を送った人達、そしてその人達を周りで見ていた人達が、Artekができたことによって、その素敵なものが普通にしかもお手頃値段で買える、そしてそれをインテリアに使うことで、日常が豊かになったんですね。

彼や彼の妻のAnio-Marsio Aalto(アニオ=マーシオ・アアルト)はArtekからのインテリアで全てを揃える必要はないと言ってます。個々人がいいと思う、思い入れの深いものと並べればいいのではないかと言ってます。実際に彼らのおうちに使われているダイニングチェアはArtekのものではなく、マホガニー材のアンティークダイニングチェアでした。

Aalto ハウス: ダイニングルーム  Photographed by Jakob Harry Hybel

“Better things for everyday life ” by Gregor Paaulsson

スウェーデン 芸術評論家 Gregor Paaulsson

「Better things for everyday life」(いいものを毎日の日常に)。
スウェーデンの芸術評論家であるGregor Paaulsson(グレゴォー・ポールソン)が1919年に出した出版物に書いた言葉です。以来、この言葉は北欧の国々ではスローガンのように使われていました。

この時代、その他のヨーロッパ諸国と比べ、北欧の国々の経済レベルは相当低く、日常にしても富裕層だけが他国で使われてものを使い、一般市民レベルからは縁遠いものでした。

北欧らしい豊かな日常を市民レベルで実践した、最初の北欧のデザイナーがAlvar Aalto(アルヴァ・アアルト)であり、それを一般レベルに落とし込んで行ったのがArtekなのです。

この功績はいいものを作るといった工業的な革新ではなく、社会的な革新であっと言っても言い過ぎではなかっと思います。

“Better things for everyday life ”
いいものを毎日の日常に

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