食卓椅子からソファへ移動するのが億劫となり出す50代後半。ただそれでも、食事は食卓でしたいし、くつろぐならソファの方がいいと思う気持ちにあまり変わりはありません。こう思うと、食卓テーブルをいつもの高さ70cm程度のものから、喫茶店によくある高さ60cm程度のカフェテーブルに変え、それに合わせ椅子を座高43cm程度のものから、35cm程度のものに変えて、「食事＋くつろぎ」を合わせるスタイルのインテリアへと変更したりするのもいいかとふと思う時があります。

ただ、僕も含め、このHPに辿り着いたインテリア好きの人たちにとって、歳を取っても食卓は食卓としての完成するコーディネーション、そしてリビングではソファやラウンジチェアを中心としたコーディネーションとしたいものなんじゃないかと思うんです。

そうは言っても、私皆全て平等に歳を取り、身体機能的に不安を抱える様になります。

歳を取ってから考えるコーディネーションスタイル、そして現在の現役世代として考えるコーディネーションスタイル、この2つがうまい具合に乖離なく融合しているコーディネーションスタイルがあれば、経済的にメリットが高いし、何よりも、何かと諦めなくてはならない歳になった時に一番諦めたくないところ（家具好きに取っては、「素敵な家具でのコーディネーション」）を諦めなくていいのは精神衛生上とってもプラスに違いありません。

そんなコーディネーションの一助となりそうな椅子、それが今回のアームチェアです。お歳を召してからでも、安心して身体を委ねられ、そしてスタイルにたっぷりと北欧モダンが漂い、インテリア好きには堪らない。

立ち上がる時に力を入れる、アームに一抹の不安も感じません

全体的なスタイルが野暮ったくなりがちな肉厚のクッションですが、安楽性能を確保するためにはどうしも外せない。その野暮ったくなりそうな座面クッションにカーブを付け、適度に傾斜させ、背もたれの傾斜と頃合いよく合わせ、スマートにまとめあげ、快適性が確保出来ているにもかかわらず野暮ったさがないのです。

背もたれから有機的に伸びたアームの形、そして長さが絶妙にいいのです。

背もたれ、そして座面のクッション部分、クッション材も含め全て新品へと交換しています。使用した張地はKvadrat社のハリンダル65、1960年代から変わらぬ高い品質でデンマークを始め世界中で使われている信頼の椅子生地。

座って感じる高い安楽性と安心感。座面や背面の厚みや傾斜、そしてアームの位置や形状など、身体に触れる全てのパーツが奏でるシンフォニーによって完成しています。また、それぞれのパーツに無駄がなく、きっちりと北欧モダンデザインに収まっている様がこのお椅子の特徴です。

ダイニングチェアとしながらも、ソファに移動せず、快適性を確保したい、北欧モダンデザイン好きにはもってこいのお椅子です。